ぺろりん先生がSNS活用の極意を語る!『アイドルとヲタク大研究読本 #拡散希望』発売記念イベントレポート

アイドルとヲタクとSNSの関係を紐解いた一冊『アイドルとヲタク大研究読本#拡散希望』。その発売を記念し、9月22日、秋葉原の書泉ブックタワーにおいてイベントが開催された。
今回は「アイドルが語るSNS~ぺろりん先生編」と題し、とくにツイッター上でさまざまなブームを起こした「ぺろりん先生」ことベボガ!(虹のコンキスタドール黄組)の鹿目凛さんにその極意を語っていただいた。

 

■ぺろりん先生が語るSNSの「サービス精神」
――アイドルにとって、ツイッターやSNSはどのようなものだと考えていますか?

ぺろ SNS、とくにツイッターをやらないアイドルさんが少ないくらいの状況にはなってきてると思います。誰でも見られるという部分も大きくて、使い方によっては大きいチャンスにつながる可能性もありますよね。だから「自分を見つけてもらえる場所」でもあるのかなって思います
――そのあたりはアイドルを始めた頃から意識されてましたか?

ぺろ 始めた頃は、ツイッターの使い方がよくわからなくて「どうしたらフォロワー増えるのかな?」とよく考えていました。

――ぺろりん先生の場合は、イラストの人気が出始めてから、使い方がちょっと変わった感じですよね?

ぺろ イラストの投稿は、3~4年前に「描いてみたーー!」という感じで、たまにするようになったんですけど、最初は「いいね」も少なかったです。でもふと、頭の中に出てきたストーリーを4コマ風とかのイラストにしてみたら、みなさんに共感してもらって、そこから継続して描くようになりましたね。そこから自分のやり方を見つけられた気がします。

――ぺろりん先生のツイートの特徴を一言でまとめてみるとどんな感じでしょう?

ぺろ えー?? ………「サービス精神」かな?(笑)。

――おおーーーっ!!

ぺろ イラストとか自分の写真とか含めて「使っていいよ」みたいな。「試食コーナー」みたいに、お試ししてみてほしいって思ってます。

――確かにそのあたりってぺろりん先生の根っこの考え方の部分かもしれませんね。

ぺろ 「全然気にしないで使っていいよ。私も広まるし」みたいな感じです。基本的にSNSの世界って「画像とかイラストとか勝手に載せないで下さい」ってけっこう厳しいところもあると思うんです。それが「使っていいよ」ブームのおかげで、少しは優しい世界になったんじゃないかなと思ったりして。そう考えると、私のツイッターの特徴は「優しい」のかもしれないです。

――なるほど。それはそうかもしれませんね。ではぺろりん先生のツイートの特徴をまとめると「優しいサービス精神」って感じでよろしいですかね。

ぺろ は……はい!(笑)。

 

■ツイッターに注目している人たち
――他のアイドルで、ツイッターに注目している人っていますか?

ぺろ はい。たくさんいるんですが、一人目は、虹のコンキスタドール青組の片岡未優ちゃんです。彼女は写真の撮り方がうまいです。近すぎないで、角度もバッチリ。ちゃんと衣装が全身入るように気を配ったりしてます。何よりも投稿する時のコメントが絶妙に可愛くてうまい! 例えば、衣装のキャラクターになりきってる感じとか……あざとい!(笑)

――確かに片岡さんのツイートは釣られ要素が満載ですよね。他には誰かいますか?

ぺろ 神宿の小山ひなちゃんです。彼女は、ツイッターで女の子ファンを増やした印象があります。ひなちゃんのツイートの画像は男の子だけじゃなくて、女の子も「かわいい!」って思える写真の撮り方が本当に可愛いな、って思ってます。

――最近のアイドルさんはそれぞれ自撮りのテクニックをたくさんお持ちですもんね。

ぺろ そうですね。ただ、自撮りのテクニックだけじゃなくて、よりうまくツイッターで見てもらえるように写真を載せてるな、って思うのが、SUPER☆GiRLSの阿部夢梨ちゃんです。

――写真を掲載するときのコツってことですか?

ぺろ そうです。ツイッターって、縦の自撮りの画像を一枚載せると、顔の下の部分だけがタイムラインで表示されてしまうことがあるんですよ。そういうときに、ちゃんと縦写真二枚で掲載して、ツイートを見た側がどういう写真なのか一発で見られるようにするコツがあります。写真が横のときは目立つように一枚だけ掲載するとか、そういう見てもらえるように「狙ってる」感じの部分が私と似てるなぁって思います。

――なるほど。自分のやり方の外側にいるけど注目してる人とかいます?

ぺろ 気になるのは、ゆるめるモ!のあのちゃんですね。彼女の写真はインスタでも映えそうなものが多いです。自撮りばかりじゃなくて他撮りとか、いろんな景色と撮った自分を載せていて、見てると「いいね」をすごく押したくなりますね。「かわいい」とか「あざとい」だけじゃなくて、センスがある人でいいツイートだなって思います。

――ぺろりん先生が気になるって感じの方は、やはり写真が中心なイメージですね。アイドルさん以外で他に誰かいらっしゃったりしますか?

ぺろ おほしんたろうさんはすごく好きです。おほさんは元々お笑い芸人の方で、イラストを描いていてフォロワーが増えたっていう展開が私と似てるんです。おほさんも、イラストとかは1000いいね以上つくのに、ライブの告知とかはあまりついてなくて、そんなところも似てるんじゃないかなぁ、と勝手に思ったりしてます(笑)。

 

■ぺろりん先生のツイートを大研究
――ここからは、ぺろりん先生のツイートで特徴のあるものをいくつかピックアップしてみなさんといっしょに見ていこうと思います。イラスト系はおいといて……まずはこちら。ぺろりん先生は「すっぴん」をよく載せている印象がありますよね。そのあたりはなぜでしょう?

ぺろ お、お風呂上がりは、なんかコンディションがいい(笑)。ライブ前とかライブ後よりも写真がよく盛れるんです。

【①】

――【①】は「さいたまのヤンキー感ある」とつぶやいてますが、これは?

ぺろ 埼玉の実家に帰省したときに妹から服を借りて、タオルを借りて……ちょっとかぶってみました(笑)。同じすっぴんでも部屋着とかパジャマで印象は変わるんですが、今回はたまたまテーマがヤンキーだったという感じです。

【②】

――なるほど。ファンのすっぴんてみなさんけっこうすっぴん好きじゃないですか?(うなづく方が多い)やっぱりそうですよね。【②】のツイートは、素の自分を見せている感じがして、ヲタク心をくすぐる内容だと思います。

ぺろ 狙ってるわけじゃないんですけど、なんかTLを見てたら思うことあったんですかね。空リプみたいな感じでのツイートになってますね。

【③】

【④】

――では次にいきましょう。こちらです【③】【④】。これはアイデア系のツイートだと思っていて、【③】は「昨日から同棲始めた」というインパクトのある言葉が特徴です。そのうえで縦1枚の写真をおいて、下の方に目立ちにくくムーミンのぬいぐるみが入ってます。見る側に「なんだ? なんだ?」と思わせるツイートにまとまってると思います。

ぺろ これはちょうど家に帰る前にムーミンのぬいぐるみを買って、うきうきして写真を撮ってツイートしたものですね!

――色合いがおもしろくて、白と青でシンプルだから、パッと目に入る印象もあります。

ぺろ たしかにタップするまで下のムーミンがちゃんと見えなくて、私の顔はパッと見えるんだけど、タップするとムーミンが見えるツイートになりますよね。つぶやきに関してはガチ恋の人とかに気にしてもらえるかなとは思ってましたけど。

――狙ってますね~! こちら【④】のツイートもぺろりん先生っぽいなと思います。「使っていいよ!」のときによく使われていた手法ですけど、表情のある2枚でリアルな雰囲気をツイートから出してますね。

ぺろ 盛れてる写真と、かわいい変顔の組み合わせですね。これはよく「2枚目ブス」って言われるやつですね(笑)。これは縦2枚なので、TLにうまくハマって表示されますね。

――なるほど。こうやってみると写真のツイートパターンはぺろりん先生は得意とされてる印象ですよね。

ぺろ 意識はしてますけど、ムーミンのツイートはたまたまそういう写真が撮れて結果的にそうなった感じなんですよね。振り返って分析しながらお話してみると、私のツイートってすごく運がよくて、半分「たくらみ」で半分「運」でできてるんだなとあらためて思いました(笑)。

――それぐらいの意識のバランスでツイートするのがちょうどいいのかも知れないですね。TLはどんどん流れていくのであざとくしすぎず、流させていくというのもポイントですかね。では次のパターンにいきましょう。文字系ですね。

ぺろ ええーーーっ! 恥ずかしい(笑)。

【⑤】

――ぺろりん先生のツイートは共感を得て拡散されていくパターンが多いですけど、こちらの文字系は両方ともその顕著なものですね。「そうだよね~」って共感されるものが左の「若い女の子+マスク+キャリーバッグ=アイドル」【⑤】。

ぺろ わかる人はわかってくれてリツイートしてくれます。

【⑥】

――そして右は「エイプリルフールだからって推しを悲しませるような嘘はつくなよ!!!!」【⑥】です。これは編集部的にぺろりん先生のツイートの特徴を表す代表的なものと思っています。こちらのツイートにはまず先ほど話した「共感」というか肯定すべき要素があって、さらにツイートに対して「何か一言を言いたくなる」要素が混ざっているんです。この部分がすごく上手なところで、それが拡散力につながっているんだろうと思いますね。

ぺろ エイプリルフールの日にTLに「俺、推し変するわ」とか「他界するわ」っていうくだらない嘘をつく人がたくさんいたんです! 現実の世界だったら恋人同士なら「もう別れる」とか、親友同士だったら「絶交だ」とかと同じくらいのひどい嘘が、アイドルとヲタクとの間で行われているわけですよ! そういう悲しい嘘はよくないなと思ってツイートしました。

――1000以上のリツイートがあって、さらにふぁぼも同じくらいついてましたね。すごくおもしろいツイートだったと思います。

 

■ツイートの最大のコツとは?
――続いてのテーマを変えての質問ですが、もしツイッターが苦手なアイドルさんになにかツイートのコツを教えるとしたら、どんなことを教えていただけますか?

ぺろ そうですね。私も最初はツイッターのいいやり方とかわからなくて。それでけっこう勉強したんですけど。一番いい方法は、フォロワーが多くて、拡散力もあって、自分がおもしろいって思える人のツイッターを研究するのがいいんだな、と気づきました。とくにイラストとか写真は拡散されやすいので、そのあたりが拡散されているツイートはだいぶ研究しましたね。私の理想のツイートって「少ない文字で画像をみせる」って内容なんです。

――確かに先生のツイートは短いものが多いですね。

ぺろ 私は長文だとあまりリツイートしないタイプなんですよね(笑)。あとそれだけではなくて、とくにツイッターは自分を知らない人が見ることも多いので、できるだけ内容がわかりやすくなってたほうがいいのかな、と意識しているんですよね。

――約2年前の第一弾のあとがき、座談会などでは、ツイッター上での「ぺろりん先生」とアイドル「鹿目凛」との差を感じているような発言が多くみられました。そのあたりについての現在の心境をお聞かせください。

ぺろ はい。ツイッターのフォロワーが数万人いても、ライブにその人数が実際に来てくれるわけではないんですよね。最初の頃は、その差が埋まらないことに悩みを感じていたんです。でも最近は例えば自撮りをツイートすると1000いいねとかいただけたり、使っていいよのツイートをみなさんが拡散してくれたり。それを見た方々が現場にきてくれて「かわいい」とか「あれっておもしろい」とかほめてくれたりして、次第に自分に自信が持てるようになってきました。鹿目凛としてちゃんと認めていただけてるイメージが最近はしっかりあっ
て、今は「ぺろりん先生」と「鹿目凛」の格差はあまりなくなってきてますね。

――第一弾でのあとがきにあったイラストでは、ぺろりん先生の口の中に鹿目凛がいましたよね。

ぺろ はい(笑)。まだまだな部分はたくさんあるんですけど、いまでは肩を組めるくらいにはなってきたのかなと思ってます。

 

■「神様」はいなかったのかもしれない
――ちょっと違う角度の質問なんですけど、ぺろりん先生と少し前に自分の中には「鹿目凛」と「ぺろりん先生」、そして発想をくれる「神様」がいるっていう話もされてましたよね。最近「神様」って出てきました?

ぺろ あーーー……いまふと思うと、「神様」なんていなかったのかもしれない!

――えええーーーーーーっ!!(会場大爆笑)。

ぺろ 自分の前のツイートとかを見直してみると、狙っているというより偶然できたものが多いのかもしれないと思っちゃって(笑)。私は「神様」から狙った何かをもらったてそうしていたわけではなくて、単純に「運がよかった」んだと思いました。

――それも元々のぺろりん先生の「サービス精神」があってこその形だと思いますけどね。SNSはいまやアイドルとファンとのもうひとつの現場です。ぺろりん先生がSNSを頑張っているのをファンのみなさんもわかってて、ぺろりん先生とファンのみなさんの気持ちはいつも寄り添ってると思うんです。そういう絆からさまざまな「運」が生まれるものなんじゃないかなと思います。

ぺろ そうだったらいいな。私はアイドルとして、もっとメジャーになりたいと思ってます。ずっと近くでそばにいてほしいってファンが思ってくれる「ヲタク心」もわかるんですけど、いまと同じままだったらいつかそれが終わっちゃう。そうならないように、先を目指してSNSもやっていて、ツイッターの向こう側にいる私を知らない人たちに、少しでも私の存在を発信していきたいと意識しています。でもそれと同時に、どんどんアイドルとしてのステップをあがってくと、物理的に距離は離れていっちゃうかしれないけど、ファンとの気持ちは変らないそのまんまの状態でいたいと思ってますね。

――ありがとうございます。では最後にぺろりん先生は先月21歳になったということで、みなさんに一言お願いいたします。

ぺろ 今日も平日なんですけど、たくさん集まっていただいてありがとうございます。21歳になってもっとベボガ!を引っ張っていけるように頑張ろうと思います。これからもいろいろな壁は出てくると思うんですけど、一緒にみなさんと乗り越えていけたならなと思っています。これからもついてきて下さい。本日はありがとうございました。【了】

 

 

<原稿:プレヤード 撮影:桂田 明典>